クチノオシゴト(パラレル生物図鑑)
パラレル生物図鑑No.68
クチノオシゴト
多口類
体長は約10cm
特徴
海底に棲んでいる、口が計8個もある生き物。口は1個ずつ役割が違う。
・顔の前面部分にある口は、唯一舌があり、食事をするための口である。
・背中にある一番上の口は、仲間同士で会話するための口である。
・背中にある上から二番目の口は、歌を歌うための口である。歌は、基本的に自分自身で作詞作曲したものを歌う。
・背中にある上から三番目の口は、漫談をするための口である。一番上の口よりも、抑揚のつけ方や間の取り方に工夫ができる仕組みになっている。
・背中にある上から四番目の口は、アニメのアフレコをするための口である。しかし、海底にはアニメがないので使う機会は皆無である。
・背中にある上から五番目の口は、落語をするための口である。一番上の口や三番目の口と違って、師匠に稽古をつけてもらう必要がある。しかし、海底には師匠は皆無である。
・背中にある上から六番目の口は、排泄をするための口である。もはや口というよりも尻であるが、そんな事はどうでもいいので、口にしておく。
・下部の左側面にある口は、スマイルセミナーの講師をするための口である。『幸せとは何か?』と問われれば、それは間違いなく“笑顔”でいることである。悲しいことやツライことがあった時こそ、さぁみんなでレッツ!スマイル。しかし、受講者は皆無である。
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海亭皆無(かいてい・かいむ)
独学で落語家になった初めてのクチノオシゴト。90年代までは、海底で仲間をお客さんにして落語を披露していたが、2000年代初頭からは、水族館などで人間相手にも披露するようになった。その腕前から、数々の弟子志願者が彼の元を訪ねたが、「なんか嫌だ」と全員断られたそうだ。
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その他
クチノオシゴトの形をした楽器『クチヲドコニツケル』を演奏できる人は、世界に3人しかいない。
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※この図鑑の内容は、パラレルワールドに行った際に、ご活用ください。